【一覧表つき】就労ビザとは?19種類の在留資格と「自分に合うビザ」の選び方を行政書士が徹底解説|大阪

はじめに
「外国人を雇いたいが、どの就労ビザを申請すればいいのかわからない」
「自分の仕事内容で、日本の就労ビザは取れるのだろうか」
大阪で外国人雇用を検討している企業様や、日本で働きたい外国人の方から、最も多く寄せられるのがこの「ビザの選び方」に関するご相談です。
日本の就労ビザ(就労が認められる在留資格)は、仕事の内容ごとに細かく分かれています。選ぶ在留資格を間違えると、どれだけ書類を丁寧に揃えても許可は下りません。逆に言えば、最初に正しい在留資格を選べれば、就労ビザ取得の半分は成功したようなものです。
この記事では、就労ビザの基本から、在留資格の種類一覧、仕事内容や経歴に合った在留資格の選び方、間違えやすいポイントまで、在留資格手続きを扱う行政書士がわかりやすく解説します。大阪で外国人の採用や就職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
就労ビザとは?「ビザ」と「在留資格」の違い
日常会話では「就労ビザ」という言葉がよく使われますが、法律上の正式な名称は「在留資格」です。
本来の「ビザ(査証)」は、海外にある日本大使館や領事館が発行する「入国のための推薦状」のようなものです。一方、「在留資格」は、日本に入国した後に、日本でどのような活動ができるかを定めた資格です。
日本に中長期間滞在する外国人には「在留カード」が交付され、そこに在留資格が記載されています。在留資格ごとに認められる活動の範囲が決まっていて、その範囲外の仕事をすると、原則として「資格外活動」となり違法になります。
つまり、就労ビザを考えるときに大切なのは、次の2点です。
・どのような仕事をするのか
・その外国人が、その在留資格の要件(学歴・経歴・技能など)を満たしているか
この2つが合致して、初めて就労ビザの許可が下ります。
就労できる在留資格は大きく3つのタイプに分かれる
日本で働ける在留資格は、大きく次の3つのタイプに分けられます。
タイプ1:仕事の内容が決められている在留資格(いわゆる就労ビザ)
技術・人文知識・国際業務、特定技能、経営・管理などが該当します。在留資格ごとに定められた範囲の仕事しかできません。一般的に「就労ビザ」と呼ばれるのは、このタイプです。
タイプ2:仕事の内容に制限がない在留資格(身分・地位に基づく在留資格)
永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者の4つです。日本人と同じように、職種や業務内容の制限なく働くことができます。単純作業やアルバイトも可能です。
タイプ3:個別に許可された範囲で働ける在留資格
「特定活動」は、法務大臣が個々に指定した活動に応じて、就労の可否や範囲が決まります。また、「留学」や「家族滞在」の方は原則として働けませんが、「資格外活動許可」を受ければ、週28時間以内などの制限付きでアルバイトができます。
【一覧】就労が認められる主な在留資格の種類
ここでは、仕事の内容が決められている在留資格の一覧をご紹介します。
企業での雇用で利用されることが多い在留資格
・技術・人文知識・国際業務:エンジニア、設計、施工管理、営業、経理、通訳・翻訳、貿易事務など
・特定技能(1号・2号):建設、外食業、介護、工業製品製造業、宿泊、農業など、人手不足分野の現場業務
・企業内転勤:海外の本社や子会社などから、日本の事業所へ転勤する場合
・技能:外国料理の調理師、建築技術者、スポーツ指導者など、熟練した技能を必要とする業務
・介護:介護福祉士の資格を持つ方が介護業務に従事する場合
・技能実習:開発途上国などへの技能移転を目的とした制度(2027年4月から「育成就労」へ移行予定)
経営・専門職向けの在留資格
・経営・管理:会社の経営者や管理者として事業を営む場合
・高度専門職:学歴・職歴・年収などをポイント化し、一定の点数以上の高度人材を優遇する在留資格
・法律・会計業務:弁護士、公認会計士など、日本の資格を持つ専門家
・医療:医師、看護師など、日本の資格を持つ医療従事者
・研究:公的機関や企業との契約に基づいて研究を行う場合
・教育:小学校・中学校・高校などで語学教育などを行う場合
・教授:大学などで研究・教育を行う場合
その他の在留資格
・芸術:作曲家、画家、写真家など
・宗教:宣教師など
・報道:外国の報道機関の記者・カメラマンなど
・興行:歌手、俳優、プロスポーツ選手など
・外交・公用:外国政府の外交官や公務員など
この中で、大阪の中小企業が外国人を雇用する際に特によく利用されるのが「技術・人文知識・国際業務(技人国)」と「特定技能」の2つです。
企業が押さえておきたい代表的な就労ビザの特徴
技術・人文知識・国際業務(技人国)
大学や専門学校で学んだ専門知識、または外国の文化に基づく感性を活かす仕事が対象です。原則として、仕事に関連する分野を専攻して大学や専門学校を卒業していることが必要です。学歴がない場合は、一定年数以上の実務経験で要件を満たすこともできます。
在留期間の更新に上限がなく、長く働いてもらえる点が大きなメリットです。一方で、工場のライン作業や飲食店の接客など、いわゆる単純作業が中心になる仕事では許可されません。
特定技能
人手不足が深刻な産業分野で、現場の仕事に就くための在留資格です。分野ごとの技能試験と日本語試験に合格する必要があります(技能実習2号を良好に修了した方は、同じ職種であれば試験が免除されます)。
技人国では認められない現場作業に従事できる点が最大の特徴です。特定技能1号は通算5年が上限で、原則として家族の帯同はできません。熟練した技能を持つ特定技能2号になると、更新の上限がなくなり、家族の帯同も認められます。受入れ企業には、外国人への生活支援などの義務があります。
経営・管理
外国人が日本で会社を設立して経営する場合や、企業の管理者として働く場合の在留資格です。事業所の確保、事業の規模、事業計画の実現性などが審査されます。近年、要件が大幅に厳しくなっているため、最新の基準を確認したうえで準備を進める必要があります。
企業内転勤
海外の本社・支社・子会社などで一定期間以上働いている社員を、日本の事業所へ転勤させる場合に利用します。技人国とは異なり、学歴要件が問われない点が特徴です。
自分に合う在留資格の選び方|4つのステップ
どの在留資格を申請すべきかは、次の4つのステップで考えると整理しやすくなります。
ステップ1:現在持っている在留資格を確認する
まず、外国人の方が今どの在留資格を持っているかを在留カードで確認します。永住者、日本人の配偶者等、定住者などの身分系の在留資格であれば、新たに就労ビザを取得する必要はありません。そのまま雇用できます。
ステップ2:具体的な仕事の内容を整理する
次に、日本で行う仕事の内容を具体的に書き出します。「事務職」「営業職」といった職種名だけではなく、1日の業務の流れや、業務ごとの時間配分まで整理するのがポイントです。
・専門知識を使う事務的・技術的な仕事が中心 → 技術・人文知識・国際業務の可能性
・特定の産業分野での現場作業が中心 → 特定技能の可能性
・会社の経営や管理が中心 → 経営・管理の可能性
・海外の関連会社からの異動 → 企業内転勤の可能性
ステップ3:本人の学歴・職歴・資格を確認する
在留資格ごとに、本人に求められる要件が異なります。
・大学や専門学校を卒業しているか、専攻は何か
・関連する業務の実務経験は何年あるか
・特定技能の試験に合格しているか、技能実習を修了しているか
・日本の国家資格(介護福祉士など)を持っているか
仕事の内容と、本人の学歴・経歴が結びついているかが審査の重要なポイントです。
ステップ4:受入れ企業側の条件を確認する
在留資格によっては、受入れ企業にも要件があります。たとえば特定技能では、支援体制の整備や分野ごとの協議会への加入などが必要です。建設分野では、建設業許可の取得や建設特定技能受入計画の認定など、さらに独自の要件が加わります。給与が日本人と同等以上であることは、どの在留資格でも共通して求められます。
ケース別|こんな場合はどの在留資格?
大阪の専門学校を卒業する留学生を、自社の事務職で採用したい
専攻内容と事務の業務内容に関連性があれば、「技術・人文知識・国際業務」への変更を検討します。専門学校の卒業生は、関連性を特に厳しく審査されます。
飲食店で、ホールや調理を担当してもらいたい
技人国では原則として認められません。「特定技能(外食業)」が有力な選択肢です。本格的な外国料理の調理師で、長い実務経験がある場合は「技能」の可能性もあります。
建設現場で働く作業員を採用したい
「特定技能(建設)」が中心的な選択肢です。施工管理や設計などの技術職であれば、「技術・人文知識・国際業務」で雇用できる可能性があります。
外国人が大阪で会社を設立したい
「経営・管理」が対象です。会社設立の手続きと在留資格の申請を並行して進める必要があるため、早めの計画が大切です。
日本人と結婚している外国人を雇用したい
「日本人の配偶者等」の在留資格であれば、就労制限はありません。職種を問わず雇用できます。
在留資格選びで間違えやすい3つのポイント
1.「会社の業種」で判断してしまう
在留資格は、会社の業種ではなく、外国人本人が行う業務の内容で決まります。同じIT企業でも、プログラマーとして働くのか、倉庫で梱包作業をするのかで判断が変わります。
2.入社後に業務内容が変わってしまう
技人国で許可を得たのに、入社後に現場作業ばかりさせていると、在留期間の更新が不許可になるおそれがあります。配置転換をする際は、在留資格の範囲内かどうかを必ず確認してください。
3.アルバイトの延長で雇い続けてしまう
留学生をアルバイトから正社員にする場合、卒業後も「留学」のままで働かせることはできません。在留資格の変更が必要です。資格外活動の時間制限を超えて働かせると、企業側も不法就労助長罪に問われる可能性があります。

大阪で在留資格の選び方に迷ったら専門家へ相談を
在留資格の選択は、就労ビザ申請の最初の、そして最も重要なステップです。判断を誤ると、不許可になって時間と費用を無駄にするだけではなく、外国人本人の今後の在留歴にも影響します。
特に、次のような場合は、申請前に行政書士へ相談することをおすすめします。
・技人国と特定技能のどちらに該当するか判断がつかない
・本人の専攻と仕事内容の関連性に自信がない
・初めて外国人を雇用する、または設立間もない会社である
・過去に不許可になったことがある
申請取次行政書士に依頼すれば、在留資格の選定から書類作成、大阪出入国在留管理局への申請まで任せられます。企業の担当者や外国人本人の負担を大きく減らせます。
まとめ
就労ビザと在留資格の選び方のポイントを振り返ります。
・「就労ビザ」の正式名称は「在留資格」で、仕事の内容ごとに種類が分かれている
・就労できる在留資格は「仕事内容が決められているもの」「制限がないもの」「個別に許可されるもの」の3タイプ
・企業での雇用では「技術・人文知識・国際業務」と「特定技能」が中心
・選び方は「現在の在留資格」「仕事の内容」「本人の経歴」「企業の条件」の4ステップで整理する
・判断の基準は会社の業種ではなく、本人が行う業務の内容
・入社後の業務変更や、アルバイトからの切り替えにも注意が必要
正しい在留資格を選ぶことが、スムーズな就労ビザ取得への第一歩です。
お問い合わせ・ご相談
アドバンスリンク行政書士事務所では、大阪府内の企業様・外国人の方を対象に、就労ビザ(技術・人文知識・国際業務、特定技能など)の在留資格の選定から申請までをサポートしています。
「この仕事内容なら、どの在留資格になるのか知りたい」
「技人国と特定技能のどちらで申請すべきか迷っている」
「留学生を正社員として採用したい」
「建設業で特定技能外国人を受け入れたい」
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