【介護タクシー】2026年10月から法令試験がなくなった?!近畿運輸局が「受験」から「URL設問回答」に変更|大阪で許可を取る人が知っておくべき新ルールを行政書士が解説

■ はじめに

「介護タクシーの許可申請では、翌月に法令試験を受けなければならない」——これまで、大阪府を含む近畿運輸局管内で介護タクシーの開業を目指す方にとって、法令試験は避けて通れない関門でした。

ところが、近畿運輸局自動車交通部旅客第二課は、「一般乗用旅客自動車運送事業(福祉輸送事業)の許可等に係る法令試験の取扱いの変更について」を公表しました。これにより、令和8年(2026年)10月1日以降の申請から、法令試験の取扱いが変わっています。

「試験がなくなったなら、法令の勉強は不要になるのか?」「いつ、どこで、どうやって回答するのか?」「大阪で介護タクシーを開業したい自分には、どんな影響があるのか?」——こうした疑問をお持ちの方も多いと思います。

結論からお伝えします。

「試験会場で受験する」という形式は変わりましたが、法令知識が必要であることは変わりません。近畿運輸局の資料にも、設問回答に必要な知識は「これまでの法令試験と同様の知識が必要」と明記されています。

本記事では、近畿運輸局が公表した資料をもとに、旧取扱いと新取扱いの違い、大阪で介護タクシーの許可を目指す方への影響、そして新ルールのもとで準備しておくべきことを、介護タクシーの許可申請を扱う行政書士の立場からわかりやすく解説します。

なお、本記事は2026年10月時点で公表されている近畿運輸局の資料に基づいています。運用の詳細は今後変更・補足される可能性がありますので、実際の申請にあたっては、必ず最新の案内をご確認ください。

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■ そもそも介護タクシーの「法令試験」とは

介護タクシー(福祉タクシー)とは、道路運送法上の「一般乗用旅客自動車運送事業(福祉輸送事業限定)」にあたる事業です。緑ナンバーの事業用車両で、高齢の方や障害のある方、要介護の方などを有償で運送します。

この許可は、国土交通省(地方運輸局)が所管しています。介護や福祉という言葉が付いていても、法律上は運送業のひとつです。そのため、許可を受けようとする事業者には、運送事業を適正に行うための法令知識を備えていることが求められます。その確認の場として行われてきたのが「法令試験」です。

【法令試験で問われてきた範囲】

近畿運輸局が示している、必要な知識の範囲は次の7つです。

①道路運送法
②道路運送法施行令
③道路運送法施行規則
④旅客自動車運送事業運輸規則
⑤旅客自動車運送事業等報告規則
⑥自動車事故報告規則
⑦その他一般旅客自動車運送事業の遂行に必要な法令等

乗客の命を預かる事業ですので、事故報告や運行管理、運送の引受けや拒否に関するルールなど、事業を始める前に理解しておくべき内容が中心となります。

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■ 何がどう変わった?旧取扱いと新取扱いを比較

近畿運輸局の資料によると、令和8年10月1日以降の福祉輸送事業の申請に係る法令試験の取扱いは、次のとおり変更されました。

【旧取扱い】
許可等を申請した月の翌月に、法令試験を受験する。

【新取扱い】
許可等を申請した日から2週間以内に、設問回答用のURLから設問に回答する。
(URLは、申請受付時に交付される案内文に記載されます)

整理すると、次のようになります。

〈いつ〉
旧:申請した月の翌月
新:申請した日から2週間以内

〈どのように〉
旧:法令試験を受験する
新:指定されたURLから設問に回答する

〈URLの入手方法〉
新:申請受付時に交付される案内文に記載

〈必要な知識〉
旧・新ともに同じ(上記①〜⑦の法令等)

つまり、変更されたのは「方式」と「時期」です。法令知識を確認するという目的や、必要とされる知識の範囲は、これまでと同様とされています。

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■ 「法令試験がなくなった」は本当?——正しい理解のポイント

SNSやネット上では「介護タクシーの法令試験が廃止された」という表現を目にすることがあります。たしかに、従来のように「試験日に受験する」形式はなくなりました。しかし、これを「法令の知識が問われなくなった」と受け取るのは誤りです。

正確には、次のように理解してください。

・「試験を受験する」形式は、「URLから設問に回答する」形式に変わった
・回答の時期は「申請の翌月」から「申請日から2週間以内」に変わった
・必要な法令知識は、これまでの法令試験と同様である

「試験がなくなったから、勉強しなくても大丈夫」と考えて準備を怠ると、設問回答の段階で困ることになりかねません。形式が変わっても、運送事業を始めるにあたって必要な法令知識が求められる点は変わらない、と考えておくのが安全です。

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■ 大阪で介護タクシーを開業する方への影響

大阪府は、近畿運輸局の管轄地域に含まれます。大阪府内で介護タクシーの許可を目指す方にとって、今回の変更は次のような影響が考えられます。

【影響①:回答までの期間が短くなった】

旧取扱いでは、申請した月の「翌月」の試験日まで待つ必要がありました。新取扱いでは、申請した日から2週間以内に回答する形となっています。法令知識の確認までの期間が短くなった点は、開業を急ぐ方にとっては前向きな変更といえるでしょう。

ただし、許可が出るまでの全体の期間が実際にどう変わるかは、審査の運用によります。公表されている資料だけで「許可までの期間が短くなる」と言い切ることはできません。

【影響②:回答期限が短いため、事前の準備がより重要になった】

旧取扱いでは、申請から試験までに一定の期間がありました。新取扱いでは、申請日から2週間以内に回答するため、申請してから学習を始めるのでは余裕がなくなる可能性があります。

また、回答用のURLは申請受付時の案内文で交付されるため、申請前に問題を見ることはできません。だからこそ、申請書類の準備と並行して、法令の学習を済ませておく進め方が現実的です。

【影響③:旧来の受験対策がそのまま通用するとは限らない】

これまで、介護タクシーの法令試験対策としては、過去問題や出題範囲の学習が定番でした。必要な知識の範囲は変わらないとされていますが、設問の形式や数、回答の進め方などの詳細は、公表資料からは読み取れません。これらは、申請時に交付される案内文で確認する必要があります。

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■ 公表資料からは読み取れない点(申請時に必ず確認を)

今回、近畿運輸局が公表した資料には、次のような細かい取扱いまでは記載されていません。

・設問の数や形式
・合格の基準や、不合格だった場合の取扱い
・回答時に法令集などを参照してよいか
・2週間以内に回答しなかった場合の取扱い
・個人タクシーや法人タクシーなど、福祉輸送事業以外の取扱い

特に、合格基準や不合格・期限超過の場合の扱いは、開業スケジュールに直結する重要事項です。インターネット上の情報や過去の体験談は、旧取扱いのものが多く、そのまま当てはまらないことがあります。必ず、申請受付時に交付される案内文や、運輸支局の窓口での説明など、最新の一次情報を確認してください。

なお、今回の資料は「福祉輸送事業」の許可等に係る法令試験の取扱いについてのものです。個人タクシーなど他の区分の試験については、別の取扱いが定められています。

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■ 新ルールのもとで準備しておきたいこと

形式が変わっても、介護タクシーの許可を取得するために必要な準備の基本は同じです。新取扱いを踏まえた準備のポイントを整理します。

【①法令の基本を申請前に学習しておく】

最低限、道路運送法・道路運送法施行規則・旅客自動車運送事業運輸規則の3つは、目を通しておくことをおすすめします。条文の暗記ではなく、「どのような場面で、何をしなければならないのか」を理解しておくことが大切です。

近畿運輸局は、これまでの法令試験について、過去1年分の問題と解答を公表してきました。必要な知識の範囲は同様とされていますので、学習の手がかりとして、こうした公表資料を活用するのも有効です。

【②申請書類の準備を早めに進める】

許可申請には、事務所・車庫・車両・運転者・資金計画などに関する多くの書類が必要です。申請してから2週間という期限が始まりますので、書類が整った状態で申請し、設問回答に集中できる態勢を作っておくのが理想です。

【③案内文の内容を必ず確認する】

URLは申請受付時に交付される案内文に記載されます。回答期限(申請した日から2週間以内)を過ぎないよう、受け取ったらすぐに内容を確認し、スケジュールに組み込みましょう。

【④不明な点は運輸支局・専門家に確認する】

公表資料に書かれていない運用面の疑問は、窓口や専門家に早めに確認することで、思わぬ遅れを防げます。

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■ 介護タクシーの許可取得の流れ(大阪の場合の一般的なイメージ)

法令試験の取扱いが変わっても、許可取得までの大まかな流れは大きくは変わりません。一般的な流れは次のとおりです。

①開業計画の整理(事業計画・資金計画・車両・運転者・車庫・事務所の確認)
②申請書類の作成・収集
③運輸支局へ申請
④法令知識の確認
  旧:翌月に法令試験を受験
  新:申請日から2週間以内にURLから設問回答
⑤審査
⑥許可
⑦運輸開始前の手続き(運行管理者の選任、車両の登録、保険の加入など)
⑧営業開始

今回の変更が影響するのは、主に④の部分です。ただし、④で必要な知識は、⑦以降の事業運営(運行管理・事故報告・安全確保など)でも、そのまま役に立ちます。単に「通過するための勉強」ではなく、事業を安全に続けるための基礎として身につけておくことが大切です。

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■ まとめ

近畿運輸局の資料により、令和8年10月1日以降の福祉輸送事業(介護タクシー)の申請に係る法令試験の取扱いは、次のとおり変わりました。

・旧:申請した月の翌月に法令試験を受験
・新:申請した日から2週間以内に、URLから設問に回答(URLは申請受付時の案内文に記載)
・必要な知識は、これまでの法令試験と同様(道路運送法をはじめとする7つの法令等)

「法令試験がなくなった」といっても、法令知識が不要になったわけではありません。むしろ回答期限が2週間と短くなったため、申請前の準備がこれまで以上に重要になります。

大阪府で介護タクシーの開業を考えている方は、新しい取扱いを正しく理解したうえで、書類準備と法令学習を計画的に進めましょう。

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■ お問い合わせ・ご相談

アドバンスリンク行政書士事務所では、大阪府内での介護タクシー(一般乗用旅客自動車運送事業・福祉輸送事業限定)の許可申請に関するご相談を承っております。

「新しい設問回答の方式で、何を準備すればよいかわからない」「申請書類の準備から相談したい」「自分の状況で許可が取れるか、事前に確認したい」「開業までのスケジュールを一緒に組み立てたい」——どのような段階のご相談でも構いません。まずはお気軽にお問い合わせください。

事務所所在地:〒534-0023 大阪市都島区都島南通2-4-14 TSビル301号
TEL:06-7777-7821
担当:河内康男

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